INAX:「INAX・森でe(いい)こと」
その後、昼食は宍塚の田畑で収穫した米・野菜で作った里山ランチを自分たちで作った竹の食器で食べた。
午後、5グループに分かれてサメゲの泉の周辺の整備作業を行った。サメゲの泉は、稲荷谷津上流部に位置し、以前は農作業のときに飲料に使っていた湧水のことである。長い間使われていなかったが、この機会にその周辺の整備に取り組んでいる。1班は草刈り機による刈払い作業、2班はスコップによる水路の整備作業、3班・5班は手鋸による刈払い・枝打ち作業、4班は午前中食事当番だったのでフィールドを歩いた後に作業に参加した。
INAXでは、「この活動を通じて、社員一人ひとりの環境意識を啓発していくと同時に、生態系の中での水の浄化作用や微生物による分解によるメカニズムなど、生物多様性が持っている力の応用も今後の研究・事業課題として、水資源の商品開発・研究のあり方についても学ぶ機会とする」と位置付けている。
このように企業が、里山保全活動に取り組む背景には、生物多様性の認識が高まり、企業としての責任が求められていることにある。INAXの環境活動を環境省のエコ・ファースト制度で「エコ・ファーストの約束」として公表し、認定を受けている。また、生物多様性の保全を目指して積極的に行動する企業が集まる「企業と生物多様性イニシアティアブ(JBTB)」の会員でもある。
当日の午前中は、当会が推進している里山の保全活動の意味や意義を知ってもらうことなどのねらいから宍塚大池の里山の観察会を実施したが、小さい子どもたちも注意深く熱心に聞いていた。
午後の活動は、やるぞーの意気込みが感じられ、INAX側の準備もよろしく、成果はみるみる上がっていった。秋山常務も皆と一緒になって草刈り機でシノダケの藪を刈り払った。子どももスコップを持って泥にまみれながら一心不乱に水路を掘っていた。職場の地位など関係なく接している姿にINAXの社風かなと思った。各班のリーダーの統率力もよかった。あるリーダーは3月から依頼されていて下見に宍塚を訪れていたそうである。今回の参加者は茨城県内の工場の関係者が多く参加していて顔見知りも多かったようだ。
(サメゲの泉の作業)
今回の企画を実施するにあたってINAXの担当者は、宍塚のほかに何箇所かの場所を実際に見て最終的に宍塚を選定したという。担当者は、打ち合わせに3回ほど訪問して準備を進める一方で、リーダーも早い時期から適任者を選びだし任命していたようである。会からは30名ほどでサポートに当ったが、INAXも会員も区別つかないぐらい一緒になって作業に取り組んでいて、会員からは心地よい活動ができたと満足の声が多く聞かれた。
昼づくりも片付けもみな参加し、どちらかが一方的にサービスするのではなく、お互いのミッションの達成に主体的に取り組むなど、改めて協働の意味を考えさせられた。あと片付けが終わり、里山情報館で合同の反省会を開き、すべてが終了したのは17時過ぎであった。
★当日のタイムテーブル
9.00 会のメンバーとINAXのスタッフとの顔合わせ、打ち合わせ
9:30~ふれあい農園前で受付開始
10:00~10:10 開会の挨拶 INAX秋山常務、会から及川、オリエンテーション
10:10~11:30 自然観察コース及び行動計画
11:30~12:00 食器つくり
12:00~13:00 里山ランチ
13:30~15:30 各班に分かれて実践活動
15:30~16:00 片付、終了後農園に移動
16:00~ 閉会の挨拶 INAX余合工場長スタッフによる合同反省会
INAX(現在はLIXILに統合) ⇒ 5月9日、茨城県土浦市宍塚(ししつか)で、里山保全活動を行います!
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