2008年11月2日日曜日

2008/11/2 富士通の初活動

(五斗蒔だより2008年12月号から転載)

富士通、ニフティ、宍塚で環境活動

  11月2日、宍塚大池周辺で生物多様性を保全するためのイベント「守れ、SATOYAMA」が開催されました。富士通社員とその家族、インターンシップで企業に出向いて学習している首都大学東京の大学院生ら50名が、大池の外来魚駆除、観察路の外来植物抜き取りの作業を行ないました。3連休の真ん中にもかかわらず、参加希望者が増え、ついに予定の30名を大幅に上回ってしまいました。学生さんが作ってくれたポスターが良かったのか、富士通の社員の方は相当意識が高いのか、遠路はるばる大勢の方が参加されました。
 富士通は、今年5月ドイツのボンで開催された生物多様性条約第9 回締約国会議(COP9)の中で、企業が生物多様性の保全に積極的に取り組むことを目標とした「ビジネスと生物多様性イニシアチブ」に署名し、会社をあげて生物多様性の保全と自然資源の持続可能な利用に取り組んでいくことを宣言したそうです。
難しいことはわかりませんが、「生物多様性を守らないと地球環境も守れない、社会基盤である環境を守らなければ100年後の企業はありえない、持続可能な資源の利用をしていかないと地球の未来はないんだ!富士通は企業としてリーダーシップをとって頑張るぞぉ!」と、世界に向けて発表したということかしら。世界を舞台に企業活動を行なおうとしたら、これくらいの意気込みが必要なのかも知れません。
 そんな環境活動のトップクラス企業の社員だけあって、この日は皆さん元気いっぱいで、「やるぞぉ、まかしとけ!」という雰囲気でした。午前中は、宍塚の里山の自然を少しでも知っていただこうと、グループに分かれて観察会。子どもたちは木の穴に隠れている虫やカエルにびっくりドキドキ。ドロンコに足が入っても不思議な感触が楽しそう。お昼前にクルミの木の下に戻って竹で食器作り。ノコギリで竹を切ってお椀と皿が完成。
お昼は、田んぼ塾のお米で釜炊きご飯、農園でとれた野菜を使ってぬっぺ汁、その他多様です。お釜の前には行列が出来てしまいました。「行列のできる店には、やっぱり並ばなきゃ!」と、おかわり続出。
 午後は、いよいよ外来種駆除作業。釣りによる成果はなかったようですが、そういう時もあります。釣れなかったということもデータのうちです。セイタカアワダチソウの抜き取りは地面が硬くて大変だったようですが、抜いた後の場所が来年はどうなるか、それも観察しなければなりませんね。富士通の環境事業は東京都が進めるエコトップ第1 号ということで、取材の記者とテレビカメラがいろいろな人にインタビューしていました。
会としては、今年の春から富士通の担当の方と、環境活動や環境教育に一緒に取り組めないかと、何度か打合せや交渉を重ね、初めて実現したイベントです。まだまだほんの入口ですが、これをきっかけに、より良い活動と関係が継続できるよう期待しています。
 会のスタッフも準備や案内などに27人。中学1年のS君も薪炊きや観察会に力を発揮してくれました。嬉しいかぎりです。
 参加者のアンケートによると84%の方が、大変有益、または有益と答えており、参加者の満足度は高い結果となりました。「自然に触れ合うとても良い機会でした。また楽しみながら環境活動に貢献できるというとても良い企画だと思います。」と書いてくださった方もいます。また、今後も宍塚の保全活動に参加したいと思っている方がたくさんいました。里山保全や外来生物について考えるきっかけにもなったようです。
 ありがとうございました。
by S.K